配管工の私の自宅が台所の排水の流れがわるくなった場合の対処はこのように行います。

※設定条件・症状の場合に、店長の私が自分だったらどう対処するかを解説いたします。最善の方法とは言い切れませんが、かなり適切な対処の一つとしてご参考になるかと思われます。※あくまでも個人的な見解ですので、自己判断・自己責任で行ってください。※また、排水配管の施工の状態、建物の排水環境や不調の原因によっては、全く効果がない場合もございますのでご承知の上、ご参考ください。

<設定条件>
・ 戸建て、アパート、マンションなどの一般住宅の台所
・ 特に、排水に爪楊枝や大きな食べかすなどを流していない

<症状>
・ 数週間、数日前から、なんとなく流れが悪くなっていった。
・ お鍋1杯の水を一気に流すと、たまって数秒~数十秒、数分かけて流れていく。
上記の例の場合を想定した対処法を紹介致します。

対処その1家庭向けの液体パイプクリーナーを使って排水の不調を改善する
対処その2業務用苛性ソーダ系パイプクリーナーのパイパスを使って排水の不調を改善する
対処3_パイパスを1回使ってダメでも、もう一度試す
対処4_パイパスを2回使ってもダメだったら、諦めてビーエヌクリーン



対処その1家庭向けの液体パイプクリーナーを使って排水の不調を改善する

流れが悪くなった排水口に、パイプユニッシュやパイプマンなどの家庭向けの液体パイプクリーナー(以下、液体パイプクリーナー)を使います。

液体パイプクリーナーの取扱説明には、悪臭・流れが悪いときに100~200cc、詰まりのときに200~500ccと記載されている場合があります。

私の場合、流れが悪いときでも、1回に1リットルボトルの半分くらいを注ぎます。ボトルに記載されている量よりも多いですが、私の場合は1回にこれくらい注ぎます。薬液をケチった分量で、何回も作業を繰り返し行った場合、全く無駄な作業に終わってしまう事があるので。

多量に液体パイプクリーナーを注ぐ理由は、こちらをご参考下さい。
こちらの例は、ユニットバスの場合の説明ですが、シンクの場合もだいたい同じです。


【私が行う場合の手順】
※メーカーの取扱説明と異なる使用方法なので自己責任で行って下さい。
手順1 最初に鍋1、2杯くらい熱湯を流します。(40~50℃くらい。沸いた熱湯はダメです。)
    液体パイプクリーナーのボトルを、熱湯を入れた鍋に入れておきます。

手順2 液体パイプクリーナーを多めに注いでから、1~3時間くらい適当に放置します。

手順3 鍋1杯程度の水を流して、作業終了。
※手順の開始から終了まで、換気を十分行って下さい。

■手順1
(配管業の経験上当たり前にやっています。知られていないですが結構重要だと思います。)

はじめに熱湯を排水口へ流しておくことで、付着した・蓄積した汚れが温まります。汚れが温まることで、液体パイプクリーナーと化学反応しやすくなります。また、液体パイプクリーナーを使う前に、ボトルを熱湯にいれて、薬液を温めておきます。薬液が温かくなることで、化学反応しやすくなります。
※液体パイプクリーナーのボトルが温まっている場合、ボトルを開けるときは十分注意して下さい。

■手順2
液体パイプクリーナーを注いで、数時間放置して下さい。液体パイプクリーナーによっては、1時間位で、洗い流すよう説明がありますが、2,3時間でも私は特に問題無いと思います。かといって、あまり長時間放置しても、付着した薬液分の化学反応はとっくに終わっているので意味がありません。

■手順3
薬液を洗い流して作業終了です。
流れ具合を確認して下さい。

シンクの排水の流れがスムーズに改善されたのであれば、作業完了。不調が再発するまで何もしなくて大丈夫です。

数ヵ月後、数年後にまた流れが悪くなったら、同じように対処してください。

家庭向け液体パイプクリーナーを1回使ってみて改善されなくても、2・3度繰り返し作業を行ってみて下さい。


数日から数週間程度で不調が再発したのであれば、家庭向けパイプクリーナーでは改善できない原因と判断できます。

家庭向けの液体パイプクリーナーでは、十分汚れを除去できない。と判断します。この場合、排水パイプの中には、液体パイプクリーナーでは分解できない汚れの蓄積が多い状態になっているので、ビーエヌクリーンで排水環境の改善を試みます。

このような排水環境の場合、パイパスを使っても、液体パイプクリーナーと同様に一時的な流れの改善しかできません。蓄積している汚れの大部分を除去しない限り、正常な排水環境になりません。



対処その2業務用苛性ソーダ系パイプクリーナーのパイパスを使って排水の不調を改善する

液体パイプクリーナーを使ってみても、流れが改善されなかったら、パイパスを試します。
液体パイプクリーナーよりも多くの汚れを分解できることが多いので。

また、家にパイパスがある場合は、液体パイプクリーナーを使わずにパイパスを使うことが多いです。

【私が行う場合の手順】
手順1 最初に鍋1、2杯くらい熱湯を流します。(40~50℃くらい。沸いた熱湯はダメです。)

手順2 適量のパイパスを排水口にバラバラと入れます。
    それから、排水口に適量のぬるま湯を注いで薬剤を溶かします。
    1~3時間くらい適当に放置します。

手順3 鍋1杯程度の水を流して、作業終了。
※手順の開始から終了まで、換気を十分行って下さい。

※液体パイプクリーナーの場合とほとんど同じです。
■手順1
(配管業の経験上当たり前にやっています。知られていないですが結構重要だと思います。)

はじめに熱湯を排水口へ流しておくことで、付着した・蓄積した汚れが温まります。汚れが温まることで、溶けたパイパスの薬液と化学反応しやすくなります。

■手順2
パイパスを投入して、ぬるま湯を注いでから、1時間程度放置して下さい。かといって、あまり長時間放置しても、付着した薬液分の化学反応は終わっているので時間を掛けすぎても意味がありません。
私の場合は、洗い流すのを忘れて、次に調理のときまで数時間放置したままにすることも多々です。

■手順3
最後に、薬液を洗い流して作業終了です。
流れ具合を確認して下さい。

シンクの排水の流れがスムーズに改善されたのであれば、作業完了。不調が再発するまで何もしなくて大丈夫です。

数ヵ月後、数年後にまた流れが悪くなったら、同じように対処してください。



対処3_パイパスを1回使ってダメでも、もう一度試す

1回パイパスを使っても、流れが改善しなかったら、もう一度パイパスを試します。

※パイパスを使う場合は、必ず【手順3】の「洗い流す」までを行ってから、もう一度作業を始めて下さい。パイパスを洗い流さずに、再びパイパスを投入するという使い方は非常に危険です。絶対に行わないで下さい。薬液が沸騰して飛び散ったりする危険がある上に、高濃度になった薬液が飛散してしまいます。

作業1の場合とほぼ同じですが、
数日から数週間程度で不調が再発したのであれば、家庭向けパイプクリーナーでは改善できない原因と判断できます。

パイパスを使っても、流れ道を十分広げられないと判断します。

蓄積した汚れの大部分が、年月が経っていて固く変質していると判断し、パイパスで分解することは諦めます。パイパスを何度使おうが、分解できないので。

長年かけて蓄積し、年月が経って固く変質した、大部分の汚れを除去しない限り、排水の流れは良くなりません。この固く変質した汚れをビーエヌクリーンのBN菌に分解してもらうことになります。



対処4_パイパスを2回使ってもダメだったら、諦めてビーエヌクリーン

・ パイパスを2回ほど使ってみても、やっぱり流れが良くならない。
・ 流れが良くなったけど、1ヶ月もしないで再び流れが悪くなった。

このような場合、家庭向けの液体パイプクリーナーやパイパスなどの苛性ソーダ系のパイプクリーナーの使用は止めて、ビーエヌクリーンの定期使用を始めます。

化学薬品系の家庭向け液体パイプクリーナーやパイパスを使っても、何度使っても無駄ですので。

年月が経って固く変質した蓄積している汚れを、BN菌に少しずつ分解していってもらいます。

このような排水環境の場合、いつ詰まってもおかしくない排水環境なので、早急に排水の通り道を広げた方が良いです。なので、即日で排水の通り道が広くなるワイヤー清掃を行った方が良いのですが、私の場合はまずやりません。面倒なので。(業者に依頼せず自分でワイヤー清掃をすることになるので。)

いつ詰まってもおかしくない危険な排水環境ですが、即効性のないビーエヌクリーンの定期使用を始めます。

ビーエヌクリーンを使って、排水の通り道がある程度まで広くなるまでは、いつ詰まってもおかしくない排水環境のままですので、その期間に詰まってしまうリスクはありますが、他にやりようもないので。

【私が行う場合の手順】
使用し始めの2週間は、毎日。それから後は週2回くらい、の定期使用を続けます。
手順1 ビーエヌクリーンを適量、ぬるま湯によく溶かして、排水口に流します。

手順2 作業終了。
(BN菌は、繁殖と死滅を繰り返し、3日ほどで全滅してしまいます。)

使用開始からの2週間は、毎日、ビーエヌクリーンを使用します。
排水の通り道が非常に狭い状態。いつ詰まってもおかしくない危険な状態なので、短期間に多くビーエヌクリーンを使用することで、少しでも早く通り道を広げます。1~2週間ほどすると、流れが多少改善されると思います。

一応、それなりに排水の通り道が広くなったと判断します。

急に詰まってしまう可能性が低減したので、その後は、週2回程度の定期使用で少しずつ、通り道を広げていき、詰まる心配のない排水環境へと改善を続けていきます。

■手順1
適量を、ぬるま湯に溶かして、よくかき混ぜてから排水口に流します。

■手順2
作業終了です。ビーエヌクリーンを流した後は、できるだけ排水を流さない方が、BN菌が長い時間、多く付着しているので、効果的です。

※排水を流してしまっても、排水で流されずに汚れの隙間にとどまったBN菌が作用するので問題ありません。